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お知らせ2019.7.12

杜の湯の不思議な物語 その8

山中湖の「溶岩洞窟」で岩石と水でできた地底の世界に圧倒されて帰った翌日。「はやぶさ2」が二回目の「リュウグウ」着陸に成功したというニュースが飛び込んできた。星の王子様が住んでいそうな、ちっちゃなちっちゃな星を目指した目的は何だったのだろう。宇宙ができた当初の星のかけらで求めたものは?岩石の破片・無機質・ミネラル。それに加えて有機質と水の可能性だって。宇宙の星々と生命の誕生の起源が究明できる1000パーセントの成功と歓喜するジャクサのテレビ画像に意味も分からないままに、すごく興奮してしまいました。
星のかけらを採取して地球の組成と比べて見るくらいは想像でわかるとして、それがなぜ、人間も含めた生命誕生の秘密を解くカギになるのだろうか。たしかに理論としては、人体と星は97%もの物質を共有していると言われていました。天の川銀河に存在する無数の惑星の構成物質と私たちの身体の構成物質がほぼ同じであるというのです。
宇宙開闢時の星のかけらに生命の起源が秘められているのであれば、そもそもの宇宙の予定表の中に「人間誕生」の時間割も書き込まれていたことになります。「人は星の子」という言葉もありますが、人間の材料もこの宇宙以外のものからは集められません。人間と星が似ているのは当たり前のことなのですね。

その人間の組成の2割が、無機質=ミネラルとよばれるものであって、“生命の構成要素”といわれる必須の元素、炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄に加えて多くのミネラルが無ければ人間は生きて動くことができないというのです。
ああ、そうやめよう。これ以上めんどうくさい理論にはついてゆけない。ミネラルたっぷりの「杜の湯」から吹き寄せる星のしぶきを受けながら。目を閉じて「肝心なことは目に見えないんだよ」とつぶやきながら星の王子様に変身してゆく私です。
次回に続く